コイン研究所：8月の暗号市場の主要トレンド

著者：Binance Research出典：Binance 翻訳：Golden Finance大場善

ハイライト

• 本記事では、Coin Instituteの最新レポートをレビューし、過去1ヶ月間の暗号通貨市場の主な動きについて考察します。7月の暗号通貨市場の時価総額は6.1%増加し、SECによる9つのスポットETH ETFの承認や、ドイツでの50,000BTCの売却といったポジティブな展開に牽引された。しかし、Mt.Goxの返済や米国政府からのBTCの移転についてはまだ懸念が残っている。

• スポット・イーサリアムETFは、好調な初週の取引高（～58億ドル）でローンチしたが、主にグレイスケールからのETHE流出による純流出（～4億8400万ドル）となった。ETHEを除いたETFへの純流入額は15億ドルだった。

• 7月は分散型取引所（DEX）の数が大幅に増加しました。この傾向は、ユーザーエクスペリエンスの向上、流動性の増加、ミームコイン取引の人気によってもたらされました。予測プラットフォームであるPolymarketも、選挙サイクルの進展に後押しされ、記録的な取引量とアクティブトレーダーを記録した。

本記事では、2024年7月のWeb3における主要な動きを探り、エコシステムの現状を概観します。暗号通貨、DeFi、NFT市場のパフォーマンスを分析し、2024年8月に注目すべき主要イベントをプレビューします。

2024年7月の暗号市場のパフォーマンス

暗号市場の時価総額は7月に6.1%増加し、多くのポジティブな展開に牽引されました。ドイツ政府は5万BTCの中央管理取引所への移管を完了し、市場の懸念を和らげたと報じられている。さらに、SECは9つのイーサリアムETFのS-1申請を承認し、7月23日に取引が開始された。ドナルド・トランプ氏はBitcoin 2024カンファレンスで、当選した場合、米国を世界の暗号の首都にすることを目指し、戦略的なBTC備蓄を構築すると発表した。

こうした動きに加え、Mt.Goxが2014年のハッキングの被害者に90億ドル以上の返済を始めていることや、米国政府が29,800ビットコインを譲渡したことで、潜在的な売り浴びせの懸念が高まっています。

ソラナ（SOL）は7月、30.5％の価格上昇で際立ったパフォーマンスを見せた。この成長は、分散型取引所（DEX）での取引高が前年同期比42.2％増の546億ドルに達し、主にmemecoin取引に牽引されたことによる。エコシステムにおけるポジティブなセンチメントは、Jito repledgeの導入やDrift prediction marketplaceの発表など、分散型金融（DeFi）マーケットプレイスにおける多くの開発によって強化された。

XRPはまた、他の主要暗号通貨をアウトパフォームしており、7月には27.6%上昇しました。この上昇は、CMEとCFベンチマークがXRPインデックスと参照レートの開始を発表した後に始まり、リップルラボCEOのブラッド・ガーリングハウス氏が米国証券取引委員会（SEC）との現在進行中の法的紛争が解決される可能性を示唆したことで、市場の信頼感はさらに高まりました。 トロン（TRX）はプラスを維持TRON(TRX)は7月に9.8%上昇し、時価総額トップ10のデジタル資産に入るなど、プラスの勢いを維持しており、TRONの創設者であるSun Yuchen氏がガスを使わないステーブルコインの開発を計画していると発表したことで、トークンのポジティブな見通しがさらに強まった。6月に不調だったBTCは7月に反発し、9.7％上昇した。ドイツ政府からの売り圧力が和らいだことと、ドナルド・トランプ氏がビットコイン2024会議に出席したことが好感を煽ったためだ。トランプ陣営は会議中に2100万ドルを調達し、BTCと暗号通貨愛好家から大きな支持を集めた。

ただし、すべての暗号通貨が今月プラスだったわけではない。AVAXは、インターチェーントークントランスファー（ICTT）システムのローンチや、バリデータのローンチ時間やブロック構築プロセスのアップデートなど、大きな進展があったにもかかわらず、1.2％の小幅な下落にとどまった。同様に、イーサリアム（ETH）は、SECが9つのスポットETH ETFを承認し、当初は4億8400万ドルの純流出となったことから、1.6％下落した。さらに、3月以降好調を維持しているが、テレグラムのゲーム「ハムスターコンバット」などの成功でエコシステムを成長させ続けているTONも12.2％の引き下げに直面した。

脱中央集権金融（DeFi）

DeFiの7月の総TVLは3.5％増となり、市場全体の上昇トレンドと一致した。同月の大幅増はCOREが121.2％増、Scrollが66.0％増、Mantleが30.9％増だった。契約件数のうち、Polymarketは大幅な伸びを示し、7月の取引高は3億8700万ドルを超え、1月の取引高を614％以上も上回った。

SymbioticのTotal Locked Value (TVL)は、プールキャップの撤廃後、7月に283パーセント急騰しました。これは、リプレッジに対する市場の関心と、Mellow Protocol、Lido、Ether.fi、Ethena、Pendleといった注目度の高い契約とのパートナーシップのおかげです。Ether.fi、Ethena、Pendleなどの有名なプロトコルがある。7月末までに、すべてのプールキャップは完全に埋まり、2ヶ月足らずで12.1億ドルを蓄積しました。Mellow ProtocolのTVLも、MellowとSymbioticからの将来のトークンのエアドロップを受け取るために、ユーザーがクレジットをダブルファームすることを可能にする、モジュラー流動性リプレッディングのプロト言語としての役割のおかげで、69.6%成長しました。

非同質トークン（NFT）

7月のNFTマーケット売上高は7.14％減の4億3000万ドル。dマーケットが1620万ドルでトップ、ソラーナのDogeZukiが1390万ドルで続く。Solana Monkey BusinessやRetardio CousinsなどのSolanaコレクティブルは大幅な売上増となったが、主要なEtherコレクティブルや上位のOrdinalsコレクティブルは大幅な売上減となった。

全体として、ビットコインとイーサリアムのNFTの売上は大幅に減少しましたが、ImmutableはIlluviumのローンチを含む継続的なゲーム開発により、75.68％の売上増加を記録しました。

今後のイベントとトークンのアンロック

ユーザーが最新のWeb3ニュースを把握できるよう、コインリサーチチームは来月の主なイベントとトークンのアンロックをまとめました。ブロックチェーン分野における今後の展開にご注目ください。