朝鮮民主主義人民共和国の暗号エクスプロイト総額約30億ドル
ブロックチェーン分析会社のTRM Labsは、驚くべき事実として、北朝鮮系のハッカーが昨年の暗号通貨の悪用と盗難の約3分の1に関与していると報告した。これらの活動により、約6億ドルの資金が盗まれている。
朝鮮民主主義人民共和国の暗号強盗:6年間のレビュー
過去6年間で、朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)はこのような暗号通貨プロジェクトから30億ドル近くを積み上げてきた。この途方もない金額にもかかわらず、2023年に盗まれた金額は前年より約30%少なかったと、TRM'の法務・政府問題担当責任者であるアリ・レッドボードは指摘している。
2023年には盗難額の減少が見られる
2022年、北朝鮮関連のグループは約8億5000万ドルを盗み、その大部分はRonin BridgeエクスプロイトによるものだったとRedbord氏はCoinDeskに説明している。2023年の窃盗の大部分は、8月に北朝鮮に起因する約2億ドルを含む、後半の数ヶ月で発生した。
かつてない規模の攻撃
Redbord氏は、脆弱なサイバー・コントロールを悪用した暗号エコシステムに対するこれらの攻撃の異常なスピードと規模を強調した。同氏は、多くの攻撃にはソーシャル・エンジニアリング技術が関与しており、プライベート・プロジェクトの鍵にアクセスできるようになっていると指摘した。
2022年と2023年のハックの比較
2023年、ハッキングで盗まれた総額は前年の約半分、40億ドルに対し17億ドルだった。レッドボードは、この減少の原因として、大規模なハッキングの減少、効果的な法執行活動、サイバーセキュリティ対策の改善、市場のボラティリティによる影響などを挙げている。
北朝鮮の攻撃国家安全保障上の懸念
北朝鮮のサイバー強盗の特徴は、その目的にある。レッドフォードによれば、これらの攻撃で得た収益は大量破壊兵器の開発に注ぎ込まれ、国家安全保障上の重大な脅威となっているという。彼は、これらの行為は典型的なハッカーの動機によるものではなく、兵器拡散や世界的な不安定化活動の資金調達に焦点を当てていると強調した。
昨年は盗難額が減少したものの、北朝鮮による暗号通貨悪用の執拗かつ巧妙な性質は、サイバーセキュリティと国際的な安全保障における継続的な課題を明確に示している。