アップル、将来のアップルウォッチにカメラを組み込む野心的な計画
アップルはApple Watchシリーズの大幅なアップデートを進めており、標準モデルのSeriesとUltraの両方にカメラを統合する計画だと報じられている。
同社は2027年までにこれらのアップグレードを行うことを目指しており、人気のウェアラブルの機能を一変させる人工知能(AI)機能の新たな可能性を切り開く。
Apple Watchの機能に革命をもたらすカメラ
カメラが追加されることで、アップルウォッチは周囲の世界を見ることができるようになり、AIを活用した新しい機能の扉が開かれることになる。
Bloombergのマーク・ガーマンによると、シリーズ・バージョンのカメラは、iPhoneに見られる前面レンズのように、ディスプレイ自体に埋め込まれるという。
一方、アップルウォッチ・ウルトラはカメラの配置が少し変わり、デバイスの側面、デジタルクラウンとボタンの近くに配置されると予想されている。
Apple Watch Ultra 2(左)とSeries 10(右)。(出典:HWZ)
アップル・インテリジェンスとAIの役割
カメラ付きデバイスへのこの動きは、アップルがAI機能を強化するための幅広い取り組みと結びついている。
10月のiOS 18.1アップデートで発表されたApple Intelligenceの導入により、同社はAIを使って対象物や場所を特定し、ユーザーに関連情報を提供するビジュアル検索ツールの組み込みを開始した。
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Apple Watchに搭載されるカメラも同様の機能を可能にし、ユーザーはより文脈を意識したデバイスでより充実した体験をすることができる。
AIモデルと社内開発
アップルは現在、これらの機能を実現するために他社のAIモデルを利用しているが、2027年までに自社でモデルを開発することを目指しているとガーマンは指摘する。
このシフトは、同様のAIカメラ技術を搭載した新しいアップルウォッチとAirPodsのリリースが予想される時期と重なる。
カメラ付きAirPodsも開発中
アップルはアップルウォッチにとどまらない。
ガーマンは、同社がAirPodsにもカメラを組み込む方法を模索していると報告した。
2026年までに予定されている赤外線カメラの追加により、空中でハンドジェスチャーを検出したり、Apple Vision Proのようなデバイスとペアリングして空間オーディオを向上させたりといった機能が可能になる。
これらの進化は、アップルの製品をより相互接続性が高く、直感的でインテリジェントなものにするという長期戦略の一環である。
AI推進を支えるリーダーシップ
アップルのVision Proチームの元責任者であるマイク・ロックウェルは現在、待望のSiri LLMアップグレードを含む、これらのAI駆動機能の開発を率いている。
visionOSの開発も監督してきたロックウェルは、ウェアラブル端末をよりスマートにし、ユーザーの環境に対してより敏感に反応するようにするというアップルの取り組みの鍵を握っている。
アップルのVision Proの開発を率いたことで知られるマイク・ロックウェルは、現在同社のSiriチームの指揮を執り、AI機能の向上を目指している。
アップルがウェアラブル製品にAI機能とカメラを搭載しようとする動きは、同社がスマートデバイスでできることの限界を押し広げようとする本気度を示している。
同社は製品のインテリジェンス強化に取り組んでいるため、ユーザーは今後数年間で、アップルウォッチやAirPodsから、より没入的で機能的な体験を得ることができるだろう。