東京証券取引所に上場し、「アジアのマイクロストラテジー」とも呼ばれるメタプラネット社は、さらに20.2ビットコイン(BTC)を約2億円(約120万ドル)相当で取得した。これは同社にとって4ヶ月で4回目のビットコイン購入となる。
Metaplanetのビットコイン保有総額と購入履歴
この最新の買収により、メタプラネットのビットコイン保有総額は161.27BTCに達し、16億円(1000万ドル以上)以上に相当する。同社はこれまでにも4月23日、5月10日、6月10日に買収を行っており、それぞれの買収が保有量の増加に貢献している。
メタプラネットの株価は、3回目のビットコイン購入後に10%上昇した。これは、同社の暗号通貨投資への戦略的シフトに対する投資家の信頼を反映している。
メタプラネットは従来、ホテル開発と不動産に注力してきたが、ビットコインへの投資にシフトした。同社はビットコインを準備資産、円安に対するヘッジ、日本経済の課題に対する安全装置と見ている。
MetaplanetとMicroStrategyの比較
Metaplanetの戦略は、同じくビットコインを経済の不安定性に対するヘッジとして利用している大企業、MicroStrategyの戦略と似ている。現在、世界の上場企業が保有するBTCは321,223BTCで、MicroStrategyは時価総額の大部分を占める226,331BTCを保有している。
日本企業の暗号通貨市場への参入が加速している。野村證券の調査によると、日本のファンドマネージャーの54%が今後3年間に暗号通貨への投資を計画しているという。
ソニーが暗号市場に参入
日本のトップ多国籍企業であるソニーグループが暗号通貨取引に正式に参入した。発表によると、以前はDeCurret Inc.として知られていた暗号通貨交換会社Amber Japan Co Ltd.は、2024年7月1日に正式にS.BLOX Co Ltd.に社名を変更した。その結果、WhaleFinの暗号通貨取引サービスは、ソニーグループの他の子会社に適応するために、一連の変更を受けることになる。
ゲーム、音楽、カメラ業界への貢献で知られる日本のコングロマリット、ソニーグループは、アンバー・ジャパンの買収により、暗号通貨取引所市場に正式に参入した。グローバルなアンバーグループのこの子会社は、規制されたデジタル資産取引サービスを提供している。
アンバー・ジャパン(旧社名:DeCurret)がS.BLOXにリブランド。アンバージャパンが運営する暗号通貨取引プラットフォーム「WhaleFin」は、ユーザーインターフェースの再設計やモバイルアプリケーションの改善を含むメジャーアップデートを実施する。今回のアップデートは、ユーザビリティの向上と対応通貨・機能の拡充を目的としたもの。
アンバー・グループは2022年にデキュレットを買収し、アンバー・ジャパンにブランドを変更することで日本に進出した。同社は、現在は廃止された暗号通貨取引所FTXへのエクスポージャーのため、財政難に直面した。これに対し、アンバー・グループはFenbushi Capitalが主導し、Temasek、Sequoia China、Pantera、Tiger、Coinbaseが参加するシリーズCラウンドで3億ドルを調達した。この資金は、FTXの破綻によって影響を受けた顧客を保護することを目的としている。
ソニーの戦略的多角化
ソニーによるアンバージャパンの買収は、時価総額1,000億ドルを超える同社のポートフォリオを多様化する広範な戦略の一環である。ソニーは、ゲームにおける非腐敗性トークン(NFT)とブロックチェーン技術の利用を模索してきた。2023年3月、ソニーは「ゲームプラットフォーム間でデジタル資産を移転・利用するためのNFTフレームワーク」に関する特許を申請した。このフレームワークは、NFTによるゲームプレイのロックやプレイヤーへの報酬といった機能を含め、クロスプラットフォームでのNFT利用を可能にすることを目的としている。